自宅近くにある金井遊水池でみかけた野鳥の写真を紹介します。
遊水池の近くの柏尾川やその支流のいたち川などで撮影した写真もあります。
当ページへのリンクはご自由にどうぞ。
神奈川県横浜市栄区金井町にある「金井公園」に隣接し、柏尾川に沿って設けられた南北約1kmの遊水池です。
柏尾川の本流とコンクリートの壁と水門で隔てられた遊水池(地)です。 北半分はほとんど水がなく、柳等の雑木と雑草が茂っていて水面（or地面）はほとんど見ることができません。南半分は水面が広がっていますが、その半分くらいは蒲や葦に覆われています。
遊水池の西側は遊歩道になっていて、桜並木があります。ちょうど遊歩道から遊水池を間近に見おろすことができ、水鳥の観察には好都合です。ただし遊歩道と遊水池の間は全長にわたって頑丈な柵とコンクリートの護岸で隔てられており、高低差も数ｍあるので遊水地の岸に下りることはできません。（下りることは禁止されています。） 撮影は柵のすきまからレンズを向けることになり、アングルは自由になりませんが、そのおかげで遊水池の鳥たちは安心して暮らすことができます。
柏尾川では絶滅危惧植物で日本の河川では数箇所でしか見ることができないミズキンバイの群生が見つかっています。2007年から2008年にかけて行われた柏尾側本流の河床整備工事にともない、群落を再生するため金井遊水池にミズキンバイが仮移植されていた時期がありました。その間、遊水池では初夏から秋にかけ、水面に敷かれた緑の絨毯に可憐な黄色い花がちりばめられたような光景が見られ、そこは水鳥の恰好の餌場になっていました。翌年以降はミズキンバイは本流に移植され、遊水池内で見ることができなくなりました。（2010年度から再び遊水池内でミズキンバイの育成を行うとのことで、何か所か板で囲った苗床のようなものが作られましたが、ほとんど使われなかったようです。）
その後、葦や蒲が繁茂して水面がほとんど見えなくなったり、水が抜かれて小魚がいなくなり、観察できる野鳥の数や種類も減ってしまった時期もありました。2014年3月末時点では、雑木や葦の伐採・刈取りが行われて遊水地全域がさっぱりした感じになりました。アリスイやヒクイナのような珍しい？野鳥も見られるようになり、野鳥ファンの訪問も増えているみたいです。
アオサギ、コサギ等のサギのなかま。カワウ、カワセミ。コガモ、カルガモ等カモのなかま、カイツブリ、オオバン、バン。シジュウカラ、セキレイ、ヒヨドリをよく見かけます。季節によってコゲラ、オナガ、オオヨシキリ、モズ、ジョウビタキ、カワラヒワ、イソシギ、チドリのなかまも姿を見せます。 ハッカチョウやトンビも見かけることがあります。ほとんどはこの遊水池だけでなく柏尾川やその周辺でも見かける鳥たちです。
春から秋にかけては、遊水池のなかでアオサギ、カイツブリ、バンが子育てをします。2007年と2008年は５月の連休のころにアオサギの巣がいくつもできて、遊歩道から雛鳥の成長を観察することができました。 カイツブリやバンも遊歩道から見える場所に巣を作ることがあります。カワセミも遊水地のどこかに巣があるらしく、初夏には巣立った幼鳥が姿を見せます。秋になるとモズやジョウビタキが良く見られるようになり、冬になるとバンの親はどこかに去って若鳥だけが居残ります。バンと入れ替わりにオオバンがやってきますが、季節のよって両者が交替する理由はよくわかりません。冬はカモが何種類か見られますが、このところの常連はコガモ、オナガガモ、オカヨシガモで、ハシビロガモやキンクロハジロを見かけた年もありましたが、毎冬見られるというわけではないようです。１年を通じていつも見られるのはカワセミ、カイツブリ、コサギ、アオサギ、カワウといったところで、ここで圧巻なのは柏尾側本流との間の岸壁の上に100羽以上のカワウが１列にずらりと並んだ姿です。